来堕村という名前が付いたのは、江戸時代の頃だと伝えられています。
記録として残っている最も古い歴史も、この時代まで遡ります。それより前のことは、はっきりとは分かっていません。
これまで幾度もの危機に見舞われながらも、そのたびに村人たちの手で再建を繰り返し、現在に至るまで、その歩みを止めることなく続いてきました。
ここでは、来堕村に残る、もっとも古い歴史・逸話についてご紹介いたします。
※ここでご紹介する内容は、あくまで村に伝わる言い伝え・伝承です。史実として確認されているものではなく、半分おとぎ話としてお楽しみいただければ幸いです。
むかしむかしのお話
村に伝わる過去の伝承です。
むかしむかし、この村がまだ、深い飢えに苦しんでいた頃のことです。
作物が実らず、村人たちが途方に暮れていたある日、遠い国から、三人の不思議な人たちがやってきました。彼らは村人たちに、作物をよく実らせる術と、神様への感謝の祈り方を教えてくれたそうです。
おかげで村の田畑は、見違えるように豊かになりました。
けれど、この土地では、毎年決まって同じ時期になると、大地が激しく揺れ、恐ろしい嵐が村を襲うのでした。人々は、この災いを鎮めるため、教わった祈り(儀式)を、その時期が来るたびに行うようになったといいます。
儀式の夜には、必ず山の方から強い光が差したと伝えられています。そして儀式のたびに、村から選ばれた一人が、天に召されると言われていました。
けれど、ある年のことです。天に召されるはずだった一人が、村へと帰ってきたのです。そしてその代わりに、儀式を共に行っていた異国の方が、自らを犠牲にして、天に召されたのだと伝えられています。
不思議なことに、その出来事以来、村で一人を選ばなくても、あの激しい地震と嵐が起こることはなくなりました。
やがて長い年月が流れる中で、儀式は少しずつ形を変えていきました。今も村に伝わるお祭りは、当時の儀式の、前半部分・表向きの部分だけを受け継いだものだと言われています。
真相は定かではありませんが、今も来堕村の人々は、この言い伝えを大切に守りながら、毎年お祭りを続けています。